絵葉書(16)「“ミス兵庫”70年ぶりの里帰り記念」
『“ミス兵庫”70年ぶりの里帰り記念』 (当研究館所蔵)

「ミス兵庫」70年ぶりの里帰り記念 絵はがきセット
「ミス兵庫」里帰り実行委員会
人形大使「ミス兵庫」と「青い目の人形」
 1927(昭和2)年、親日家のアメリカ人宣教師シドニー・L・ギューリック博士は緊張した当時の日米関係を和らげるため、「人形を通して日本のこどもたちと交流を」と、270万人もの人々の協力を得て、12,739体の「青い目の人形」をその年のひな祭りに間に合うようこ、日本の小学校や幼稚園に贈ってきました。そのお礼に日本全国の小学生の1人1銭募金により58体の日本人形(答礼人形)をその年のクリスマスまでにアメリカヘ贈りました。しかし、第2次世界大戦中、敵国として戦った日米両国のはざまで、人形たちは壊され、焼かれ、捨てられるなど、辛い運命に会いました。「青い目の人形」は兵庫県に373体贈られましたが、現在確認されているのは、ここにある8体です。アメリカでは37体の答礼人形が確認されています。
幸い兵庫県から贈った「ミス兵庫」はミズーリ州セント・ジョセフ博物館にパスポート、乗船切符、ぽっくり、日傘などのお道具とともに大切に保管されてきました。お道具まで完全に保存されているのは珍しいことです。
 70年振りに人形大使「ミス兵庫」が里帰り・修復をし、「青い目の人形」と合同展をする機会に、この人形たちに託された平和の願いを思い起こし、日米親善の絆をさらに強いものにしていきましょう。展示会は1997(平成9)年3月20日〜25日大丸神戸店(神戸市)、および3月27日〜4月7日(ただし3月31日と4月1日は休館)兵庫県立こどもの館(姫路市)で行われます。入場無料です。ぜひ、多数お誘い合わせの上、ご見学ください。
 この度は、「ミス兵庫」里帰り・修復にご協力いただきましてありがとうございました。
    1996(平成8)年10月   「ミス兵庫」里帰り実行委員会
※この絵葉書の収益金は、「ミス兵庫」の里帰りや修復の費用に充当されました。
「ミス兵庫」と調度品
「ミス兵庫」
兵庫県内に現存する8体の
「青い目の人形」
@ローズマリー
(ベイカ保育園)
Aメリー
(山口幼稚園)
Bメリー
(千鳥幼稚園)
Cエレナ
(西台礼子)
Dローズ
(甲南幼稚園)
E名前不詳
(親和学園)
F名称不詳
(高砂幼稚園)
F名称不詳
(高砂幼稚園)

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