丹波はジュラシック・パークだ!(丹波竜その2) 
 (郷土史の談話 17)
丹波はジュラシック・パークだ!(丹波竜その2)   

篠山層群が露出している川代渓谷
 丹波竜(竜脚類ティタノサウルス形類)の化石が2006年に発見されて以来、篠山層群では、獣脚類ティラノサウルス類(肉食恐竜)など6グループ、ほか哺乳類、トカゲ、小動物の化石が次々と見つかっています。しかも、この様な多種の化石が見つかるのは、福井県・岐阜県の手取層群と熊本県の御船層群ぐらいで、篠山層群は特に化石が密集していることが特徴です。



※「丹波竜発見、その後の発見と調査研究成果」については、右の「談話LINK]または「絵」をクリックしてください。

郷土史の談話室
(6)丹波竜へのいざない〜恐竜化石大発見、その後の発見と調査研究成果 
【篠山層群とは】
 篠山市の篠山盆地、丹波市山南町東部に分布する白亜紀前期の陸成層で、古生代ベルム紀から中生代ジュラ紀にかけて形成された基盤岩類を覆う形で分布。下部層と上部層に分けられています。丹波市に分布する篠山層群は全て下部層とされています。分布域の西部では、篠山層群より新しい白亜紀後期の火山噴出物が中心の有馬層群に覆われています。
 丹波(篠山盆地、山南町東部)の篠山層群下部層は、主に、篠山市の川代、味間、宮田、黒田、東吹、熊谷、沢田、新荘、瀬利、今谷、春日江の周辺に、丹波市山南町では上滝、下滝、阿草の周辺に分布しています。
 篠山層群の地層年代は、これまでは1992年の測定結果に基づいて約1億4,000万〜1億2,000万年前(中生代前期白亜紀)としてきましたが、兵庫県内の研究者による最新方法での測定により、3,000万年ほど新しい、1億1,500万年〜9,700万年前と推測し、約1億1,000万年前を目安とすることとされました。(2010年8月)

恐竜発見の川床
 2011年1月には、またも地元小学生が体験発掘会で、鎧竜類恐竜(アンキロサウルス類)の歯の化石を、また同じく地元の方が獣脚類恐竜(テリジノサウルス類)の歯を見つけたり、2011年10月にも、別の県立公園内でも化石密集地帯を窺わせる発見の発表も相次ぎ、恐竜の主なグループが丹波にいたことを窺わせます。
 正に、篠山層群を抱える丹波地域は「ジュラシック・パーク」なのです。  これまでの一連の発見で、丹波市と篠山市にまたがる篠山層群を抱えるこの地は、恐竜たちの営巣地で、これからどんな凄い大発見がでてきても不思議はありません。まさに「ジュラシック・パーク」ではありませんか。
 地元は、「今後とも丹波竜をまちづくりに生かし、恐竜化石の重要性再認識をアッピールして、調査が再開されることを期待する」としています。残りの採取岩石のクリーニング作業で、重要な化石が発見されれば、また一層の発掘調査が再開されることはまちがいありません。
 恐竜ブームのお陰で、地域・郷土のことを探求するムードが高まっていることの顕れでもあり、誰もが恐竜と聞いただけでワクワクしてくるものがあります。将来は、博物館に丹波竜棟が、現地には丹波竜館が整備されて、恐竜ファン・研究者だけでなく、多くの人たちが知的探求心をくすぐる郷土史探訪への足を踏み出されて、大いに賑わうことになるのでしょう。期待して待ちましょう。


※右のパンフレット:「たんば恐竜化石マップ」(平成27年3月)
             たんば恐竜・哺乳類化石等を活かしたまちづくり推進協議会 発行

実物大に再現された丹波竜「タンバティタニス・アミキティアエ」(丹波竜の里公園)
次々と発掘される恐竜時代の化石(篠山市・丹波市)
●最近のトピックス

(1) 丹波竜は日本の史上最大級の陸上生物でスローライフ型(2017年1月)
 最近の研究から、丹波竜の生態が明らかになってきました。首だけで5m以上、全長で10数mという巨大恐竜だった「丹波竜」は、日本の史上最大級の陸上生物であり、ユニークな生態でした。長い首桁外れに巨大なお腹を持った独特の体型で、植物食で、巨体ゆえののんびりと余り移動しない超スローライフを送っていたのではないかと考えられています。
 意外と小さい歯で、巨体を維持するエネルギーを得るために、大量の植物の噛まないで丸呑みし、大きなお腹の中には特に発達した胃や腸などの消化器官内に微生物を大量に抱えて、その働きで必要なエネルギーを消化吸収していたと思われます。

丹波市発行(平成29年2月)

元気村かみくげ
 また、巨体ゆえの肉食恐竜から襲われることは少なかったと考えられています。しかし、産卵場所に固まって誕生した赤ちゃん丹波竜は、親竜とはなれ、その多くは肉食恐竜の餌食になったでしょう。でも、赤ちゃん丹波竜の成長は生まれた時は人間並みの3kg程度だったのが、数年で5m程度になり、大人の丹波竜の群れに合流することで無敵の生存能力を手に入れていました。これは丹波竜の脳の特徴に極端に肥大化した脳下垂体から、成長ホルモンが大量に分泌されて、早く巨大化する生存戦略があったと考えられています。
 無敵の巨体でスローライフな丹波竜が、1億1千年前の篠山層群の大地を闊歩していたのですね。
(NHK『ダーウィンが来た』を参照しました)
(2)恐竜化石が縁となって、4市町が連携を目指す。(2017年6月)
  丹波竜ゆかりの丹波市と篠山市は、2017年4月に植物食恐竜の全身骨格を発掘した北海道のむかわ町と、肉食恐竜化石などが多数出土し恐竜博物館も整備している熊本県の御船町と、2017年6月に丹波市で首長会議を開催した。今年秋までに、講演などの人材交流や展示会での化石貸与などの具体的な連携を進める協定を結ぶこととした。
●丹波竜ゆかりの施設

●兵庫県立人と自然の博物館
 丹波市で発掘された恐竜化石、カエル等小動物化石などを展示した「丹波の恐竜化石」ブース(3階)。また、発掘した化石のクリーニング作業が見学できる「ひとはく恐竜ラボ」(4階、屋外別棟。2008年4月オープン)が設けられている。
(所在地:三田市弥生が丘6丁目)
(開会時間:10〜17時。休館日:月曜日、ただち祝日の場合は翌日、年末年始、臨時もある。入場有料。)
※左写真:
  兵庫県立人と自然の博物館に併設されている「ひとはく恐竜ラボ(クリーニング作業場)

県立人と自然の博物館本館

丹波竜の発見化石部位

発掘された恐竜骨復元

丹波竜発掘現場レプリカ

丹波市旧上久下村営上滝発電所記念館

●丹波市旧上久下村営上滝発電所記念館/恐竜化石発見地
 恐竜発見地の岸に残されていた村営発電所の跡を「丹波市旧上久下村営上滝発電所記念館」として地元の貴重な産業遺産・近代化遺産を公開するとともに、恐竜発見の地層なども間近に見れる恐竜館として、来訪者へのPRを開始しています。(2010年2月オープン)
(所在地:丹波市山南町上滝八ヶ坪1312-2)
(1階展示:旧上久下村営上滝発電所ものがたり、発電所写真パネル、マイクロ水力発電所装置。 2階展示:恐竜が歩いた大地、丹波市くげたに観光マップ、恐竜化石発掘ニュース、四季の映像ギャラリー。 休館日:月曜日・火曜日は休日、祝祭日の場合は翌平日、年末年始、その他イベント等により変更あり)


丹波竜発掘地

丹波竜化石第一発見状況再現

丹波竜発見地展望公園

同左、発掘現場再現

元気村かみくげ
●元気村かみくげ/丹波竜の里公園
 発見地に隣接して、採取石片から化石を見つけ出す作業、化石発掘体験に参加(有料300円。土・日・祝日のみ。午前10時〜午後4時、12月〜2月は午後3時まで)できる「元気村かみくげ」も2010燃4月にできました。
 また、元気村かみくげに隣接して、2015年3月に、「丹波竜の里公園」が完成。ここでは、丹波竜タンバティタニス・アミキティアエの実物大(全長15m)や、ティラノサウルス恐竜の滑り台や恐竜が同席するベンチなど、ファミリー向け、及び撮影スポットです。

丹波竜の里公園の実物大

恐竜ゆかりの遊具類

かみくげ内の丹波竜頭部模型

丹波竜の看板(地域最初)

丹波竜化石工房「ちーたんの館」
●丹波竜化石工房「ちーたんの館」
 丹波市で化石が見つかった大型草食恐竜「丹波竜」への理解を深めてもらうため、丹波市は展示施設「丹波竜化石工房」の展示を刷新、新装オープンした。(2011年1月新装)
(所在地:丹波市山南町谷川1110)
(展示面積:約670u、従来の4.7倍。 展示:壁面に丹波竜の骨格図、全長13m、高さ3.5mが飾られ、クリーニング作業を終えた部分から骨格模型を貼り付ける。丹波竜化石が発見された当時の現場再現模型。本物の化石約30点など。 入場有料。月曜および年末年始休館。午前10時〜午後5時、11月〜3月は午後4時まで)

丹波竜復元進行中

丹波竜全身骨格

ガストニア全身骨格

ティラノサウルス頭部骨格

丹波竜発掘現場ジオラマ

化石クリーニングルーム

県立丹波並木道中央公園の本館
●兵庫県立丹波並木道中央公園
 公園建設残土の中から、鳥類に近い肉食恐竜デイノニコサウルス類の前足化石の発見(2010年)に続き、残土下を掘り下げ、2011年に同類恐竜の後ろ脚の一部化石と、トリケラトプスなどの角竜類の原始的仲間の基盤的ネオケラトプス類の化石が発見された。ここも、中生代前期白亜紀の篠山層群下部層(約1億1千万年前)にあります。
 この公園は、「丹波の森構想」に基づく広域レクリエーション、都市と農村の交流及び地域活性化の拠点で、遊戯施設や芝生公園、棚田、茅葺民家、森林活動センターなどで家族連れで楽しめます。
(所在地:篠山市西古佐)
 

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