兵庫県を日本海側から太平洋側へ歩く〜兵庫県縦断ウォーク〜
 (地域の活性化、まちづくり・まちおこしへの取組み 21)
兵庫県を日本海側から太平洋側へ歩く〜兵庫県縦断ウォーク〜
 兵庫県は面白い。北は日本海、南は太平洋に跨がる唯一の県です。その兵庫県を北から南へ、近く古稀を迎える私たち同期生たち(兵庫高校49陽会)が、高校(県立兵庫高校)卒業50周年記念に、有志の「49(よく)歩く会(代表、何徳輝)」を中心に、日本海側から太平洋側(鳴門海峡)に、縦に踏破。
 総踏破距離約243km、区間を13に分けて、途中泊を含めて19日間のウォーク。所々、沿線にある名所・旧跡も見学しました。
(左写真:母校での踏破記念祝賀会より)
 平成23年11月3日に日本海側を出発、淡路島を早めにクリア、参加者34名は区間毎に入れ替わり立ち替わりしながらも、遂に1年懸かりで平成24年10月15日(月)のお昼12時、母校のゴール地点(同窓会館)に到達予定。ちなみに、全区間の完全踏破を達成したのは4名。
 当初は、淡路島縦断も含めて、但馬街道や銀の馬車道を辿り、姫路の飾磨港を目指していましたが、やはり卒業50周年記念事業なので、瀬戸内海側の港を平清盛ゆかりの大輪田の泊(兵庫津)として母校を最終地点ゴールに変更。途中、福崎から東方向の神戸へコースを変更したことにより約60qほど走行距離は増えたが、無事に踏破することができた。
 高齢化社会に突入した今、途中の沿線地域、旧街道、幹線道、歴史ゆかりの道を辿るシルバー・ツーリズムを実証したものでもあります。

 なお、最終ゴールの兵庫高校同窓会館で、踏破達成の祝賀会を開催。その席上、鳥瞰図絵師で有名な青山大介氏から、自ら手がけられた『兵庫高校を鳥瞰する図』を兵庫高校に49陽会の50周年記念及び兵庫県縦断ウォーク踏破記念として贈呈されました。そして、兵庫高校が秘蔵する卒業生東山魁夷画伯らの作品も特別に見学させていただぎました。
●各区間の踏破の状況( 2011.11.3〜2012.10.15 )
第1回 日和山海岸〜JR江原駅 28.5`
開催日 :平成23年11月3日(木)〜5日(土)
 日本海側の城崎日和山海岸を出発、城崎温泉にて出発励行会。世界ジオパークの玄武洞、大石りくの塚、古都出石など巡って豊岡泊。但馬国分寺跡、植村直己冒険館も見て、江原駅へ。
第2回 JR江原駅〜JR竹田駅 28`
開催日 :平成23年12月1日(木)〜2日(金)
 養父市の但馬楽座で泊まり1泊2日で行いました。1回目の終点JR江原駅から、JR竹田駅までの28`を繋ぐウォークでした。
 初日は、一日中雨の中でのウォークとなりましたが、途中、幕末から明治の初めにかけて但馬聖人?池田草庵が開いた漢学塾「青谿書院」にも立ち寄り、武田駅では健脚を誇るメンバーが、竹田城跡へ急な階段の続く竹田駅裏登山道を1時間程で登ってこられました。
第3回 (淡路島縦断1回目)松帆の浦〜東浦ターミナルパーク  11`
開催日 :平成24年1月16日(月)
四月まで雪の心配の少ない淡路島を先に縦断します。淡路島北端の百人一首で有名な松帆の浦を出発、古事記ゆかりのおのころ島の絵島を見て、新年会をウォーク途中のウェスティンホテル淡路で行い、東浦のバスターミナルへ。
第4回 (淡路島縦断2回目)東浦 BT〜 津名港BT 16.5`
開催日 :平成24年2月1日(水)
東浦から小雨のなか歩き始め、途中少しのあいだ雨は上がったのですが、昼食後は雪まじりの冷たい雨に降られた寒いウォーキングとなりました。伊勢久留麻神社、八浄寺を参拝して、津名港へ。
第5回 (淡路島縦断3回目)津名港BT〜福良BT 32.5`
開催日 :平成24年2月26日(日)〜 27日(月)
今回は、淡路ワールドパーク おのころアイランドを横目で見て、洲本の御食国で昼食、街道途中で一泊。淡路島牧場に牛乳を飲みに寄り、淳仁天皇淡路陵を垣間見ただけの距離稼ぎウォーキングでした。
初日18.5`と少しハードでしたが、全員で津名BTから福良BT迄32,5`を繋ぐことが出来ました。
第6回 (淡路島縦断4回目)福良BT〜 鳴門岬 8`
開催日 :平成24年3月5日(月)
淡路島縦断最終回は、雨のち曇りの生憎の天気となりました。景色こそ楽しめませんでしたが、終始笑い声の絶えない楽しいウォークでした。福良のバスターミナルを出て、淡路最南端、鳴門海峡を望む道の駅「うずしお」で休憩、福良へ戻って「やぶ萬」で温泉入湯後、福良湾産3年とらふぐの“てっさ・てっちり”の豪華な昼食で淡路島縦断踏破を祝いました。
第7回 JR竹田駅〜JR青倉駅 6.5`
開催日 :平成24年4月13日(金)
今回は朝来市和田山竹田にある、別名「虎臥城(とらふすじょう)」と呼ばれた竹田城跡でのお花見がメインのお花見ウォークでした。竹田城の天守台は標高353.7mの山頂に築かれており縄張り(平面構成)の規模は南北400m、東西100m。完存する石垣遺構としては全国屈指のものだそうです。
 最後の城主・赤松広秀が豪壮な石積みの城郭を整備したと言われていますが、その城跡からの眺めは、駅裏登山道の急な山道の登りの苦しさも忘れさせてくれるほど素晴らしかったです。花見には少し早かったですが全員大満足でした。お弁当を食べ終わった頃から雨が降りだし、今回も 後半は雨のなかのウォークとなりました。
第8回 JR青倉駅〜JR寺前駅 28.5`
開催日 :平成24年5月13日(日)−14日(月)
今回は2日とも天気に恵まれ、史跡生野銀山観光と 江戸時代、明治、大正昭和にかけ鉱山町として栄えた風情の残る趣き深い生野町散策も楽しめたウォーキングでした。生野銀山ではボランティアガイドさんについて頂き、詳しい説明も聞くことが出来ました。
羽淵鋳鉄橋は、羽淵のめがね橋の愛称のあるツースパン橋(2連 アーチ橋)の美しい様式鋳鉄製の橋で、明治18年頃架けられ日本最古の全鋳製の鉱石運搬用。
生野の鉱山町は市指定文化財や国登録文化財の建物が多く、和と洋がほどよく調和した町を散策しました。1泊後、ひたすら街道を南下、寺前駅へ。
第9回 JR寺前駅〜JR福崎駅 16`
開催日 :平成24年6月17日(日)
明け方まで降ってた雨が嘘のような晴天のなか暑さにもめげず予定より3` も長い16`を頑張って歩きました。観光用の水車が回る水車の郷・新野駅周辺ではのどかな水車の音を聞きながら湧き水の水源から約300メートルにわたって群生する珍しい可憐な白い花をつけたバイカモ(梅花藻)に癒されました。10`過ぎから少し疲れも出てきた私たちでしたが弘法大師が湧きあがらせたという冷たい甘地の湧水で汗でザラザラになった顔を洗い喉を潤して元気をもらい、福崎町辻川にある日本民俗学を開拓し確立した柳田國男の生家と記念館にも寄り改めて彼の偉大さに感動しました。ウォークの最後は“もちむぎのやかた”で福崎特産もちむぎ麺と生ビールで 全員無事に歩けたことを喜び合いました。
第10回 JR福崎駅〜北条町駅(北条鉄道)10`
開催日 :平成24年7月8日(日)
 晴天の中良いペースで歩け全員無事目的地まで到達しました。福崎駅を出て、北条の五百羅漢で有名な羅漢寺では可愛らしい小学生ボランティアガイドの説明もあり、良いウォークだったと思います。神戸まではまだ少し距離はありますが、北条鉄道の北条駅へ。無理のないコースを辿り目的達成に目指します。
 その日は、神戸朝日会館で17時から催された島田 叡先輩の「沖縄の島守」を憶う夕べにも参加することが出来ました。
第11回 北條町〜神鉄小野駅16`
開催日 :平成24年9月17日(月)
 台風通過後の厳しい日差しの照りつける快晴と、急に降り出す雨の定まらない残暑厳しい天気の中でのウォークとなりました。夏の疲れが残っている体には神鉄小野駅までの最後の3`程が堪えましたが、仲間と一緒だったので全員無事に完歩出来ました。
 北条を出て、酒見寺は前回の五百羅漢のすぐ傍で住吉神社と隣接しており小さな石橋を渡ると本堂前に出ました。仁王門は灯篭の沢山並んだ右前方にあり、手前に重要文化財指定の多宝塔がありました。兵庫県立フラワーセンターは入口で敬老の日の記念の苗を頂いただけで園内は見学しませんでした。今日は、神鉄小野駅まで。
第12回 神鉄小野駅〜神鉄緑が丘駅 14`
開催日 :平成24年10月7日(日)
 台風17号の襲来で一週間延期してラッキーでした。素晴らしい秋晴れのなか、予定では神鉄小野駅から三木山森林公園を通りひたすら神戸電鉄線沿いを緑ヶ丘を目指すだけだったのですが、播州三大祭りのひとつ三木大宮八幡宮の秋祭りの日 だったのでお祭り一色の三木の町を楽しみながらウォークしました。
 各地区の屋台8基が85段の急な石段を登って宮入りする様は圧巻です。何故かほかの7基の屋台は命綱をつけて宮入するのに大村地区・「禰御門神社」の屋台だけが命綱をつけずに宮入 するのです。今日はその「禰御門神社」の前を通り宮入前の屋台や担ぎ手の様子などを見る事ができました。宮入宮出の屋台練りは三木の指定文化財に指定されているそうです。
第13回 神鉄緑が丘駅〜しあわせの村〜大輪田の泊〜県立兵庫高校 28`
開催日 : 平成24年10月14日(日)−15日(月)
  初日、神鉄緑が丘を出発。藍那から源義経が鵯越の坂落しをしたという義経道を辿り、しあわせの村へ。兵庫県縦断ウォーク踏破の前夜祭として、同窓生たち多数集まってキャンプファイアを囲む。しあわせの村に宿泊。翌日の最終日は、しあわせの村を発ち、鵯越墓園横の展望公園を通過、一気に長田神社、大輪田の泊のあった和田岬で瀬戸内海へ。のち、戻って我等が母校、県立兵庫高校に到着。
 同窓会館にて、踏破達成の祝賀会を持つ。

長距離歩いて、泊りの宿で疲れを癒し、明日のウォークの壮行乾杯

50年ぶりのファイアーストーム。忘れてしまったフォークダンスは?(踏破前夜祭)

鳥瞰図絵師の青山氏より兵庫高校の石井校長先生へ高校鳥瞰図の贈呈
 みんな『兵庫県縦断ウォーク』踏破達成直後、「次は兵庫県横断だ! 来年は西国街道を辿ろう」との威勢のいい掛け声で包まれました。(2012年10月)
※兵庫高49陽会から資料・写真の提供をいただきました。
※現在、仲間たちと、2年前の兵庫県縦断ウォークの次のプロジェクトとして、同じく兵庫県内を東から西へ横断する西国街道ウォーク・プロジェクトが2013年6月から進行しています。
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(23)兵庫県を東から西国へ歩く〜兵庫県 横断
ウォーク 〜(途中経過)

FMわいわい番組「ゆうかりに乾杯!」放送記録
(56)兵庫県縦断ウォーク1年かけて踏破!
(2012年10月放送)(pdf)

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