竹原地区重要伝統的建造物群保存地区をたずねて (広島県竹原市)
 (地域の活性化、まちづくり・まちおこしへの取組み 24)
竹原地区重要伝統的建造物群保存地区をたずねて (広島県竹原市)
 都市の開発整備が格段に進展してきた現在、街並みは道路や建物が一新されて近代的なものに変身してきています。昔の風情が感じられる100年以上前からつい昨今まであった街並みが急速に姿を消してきているのです。その中でも、有形文化財を含む古い町家、豪商家、本陣跡など懐かしい景観を伝える地域が残っています。重要伝統的建造物群が軒を連ね、保存に勤めている地区、広島県竹原市の「竹原地区重要伝統的建造物群保存地区」です。
 NHKの朝の連続ドラマ「まっさん」で取上げられた日本初のウィスキーを造った主人公竹鶴政孝の生家、竹鶴酒造本家(小笹屋酒の資料館)もドラマの撮影に使われました。

竹鶴酒造本家。まっさんの生家。
小笹屋酒の資料館


保存地区の町並みを俯瞰
  ●竹原の町並み
 播州赤穂に次いで入浜式塩田をつくり、その冨によって慶安3年(1650)につくられた町並みです。昭和35年、塩田が全面整理となり、その跡他に中心街が移行したため、昔の都市構造や町家が非常によく残っています。16世紀の中頃からできた上市下市の本町通りは、ゆるく湾曲しており、北側の突当りに「胡堂」が、南のはずれには「地蔵堂」が建ち、道がそこで直角に折れ曲っており、その両側に妻入りや平入りの建物が展開しています。17世紀の後半になると町は急速に発展し、本町通りに平行して「中の小路」「大小路」「かけ町」ができ、それを繋ぐ「大小路」「板や小路」「神明掛町」が梯子形にでき、また塩田へ向けて市街地が延びていきます。こうした町の発展の過程をそのまま留めた街区がよく残っています。

 竹原の町並みには江戸中期から明冶初期までに建てられた町家がよく残つており、豊かな経済力により良質の材料や意匠をこらしたものが多く見られます。本瓦葺、問□3間、白漆喰の塗りごめ造り、袖壁をもった厨子二階の妻入の建物の建ち並ぶ中に、間口5間〜7間の平入りの大型町家、本陣門や長屋門や高い塀を特つ屋敷型町家が混在し、町家の連続を両端の入母屋造りの建物で止めています。表側の意匠は、塗りごめの虫籠窓や与力窓や菱格子の二階の窓、バラエティー富んだ一階の平格子や出格子のデザインに特徴があります。

●地区の概要
 @ 名称:竹原市竹原地区重要伝統的建造物群保存地区
 A 所在地:広島県竹原市
 B 区 域:竹原町、上市、下市、小路、地蔵、田中の一部
 C 面 積:約5.0ヘクタール
 D 指定年月日:昭和57年4月1日
 E 選定年月日:昭和57年12月16日
●町並み保存センター
 所在地:広島県竹原市本町3丁目11−7  TEL 0846-22-1473
 (敷地面積:1,048.27u、 建築面積:333.59u、 延床面積:615.13u
  規模:地上2階、 構造:鉄筋コンクリート、 竣工:1982年4月)
  国土庁の「伝統的文化都市環境保存地区整備事業」によって昭和56年度に建設されました。その目的は
 @ この町並みの保存、活用、環境整備を住民の発意の中で行う、中心的な場。
   町並み保存講座の開催、保存手法の協議、保存関運資料の蓄積と研究、展示などを行う。
 A 竹原の近世文化の頁料の保存、整理、研究、展示、竹原儒学の研究センター。
 B 塩業、海運業、酒造業などの産業関係資料や生活貞料の収集、保存、研究、展示。
 C 新しい町づくりの情報を提供する場。等
                        (「竹原の町並み」「地区の概要」「町並み保存センター」は、竹原市町並み保存センターの資料より)


郵便局跡と西方寺への階段

町並み保存センター

保存地区内の街路整備、木製の溝板
 歴史の息吹を感じつつ、ゆっくりと散策、ノスタルジックな気分満点でした。(2014年10月)

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