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「鉄人28号」
歌:デューク・エイセス、作詞:三木鶏郎、作曲:三木鶏郎。 昭和34年
大戦中に兵器として秘密開発されたロボット鉄人28号は、リモコンを操る人の意思で正義にも悪にもなる。原作の漫画は昭和31年から子供向け月刊誌『少年』に連載された。
昭和34年ラジオ、昭和35年からTVドラマ化。漫画の作者の横山光輝氏は神戸市須磨区の生まれ。阪神淡路大震災ほ被害の大きかった長田の復興に、2009年に新長田駅前の若松公園に高さ15.6mの実物大の鉄人28号像が完成。地元は横山光輝さんの作品「鉄人28号」のほか「三国志」をテーマにまちおこしに取り組む。「ビルのまちに ガオー、・・・ビューンと飛んでく鉄人28号」
(新長田駅前の若松公園に立つ、等身大の鉄人28号像) |
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「鉄腕アトム」
歌:TVアニメ主題歌、作詞:谷川俊太郎、作曲:高井達郎。 昭和38年
「鉄腕アトムの歌」
歌:TV実写版主題歌、作詞:青木義久、作曲:増田克幸。 昭和34年
世界で初めてヒューマンチックで人間を支援し、共存できる存在として、兵庫県宝塚市出身の漫画家手塚治虫氏の描いたロボット「鉄腕アトム」は、子供たちのみならず、世界中の人々、将来のロボット開発を目指す学生、研究者を魅了してやまない。昭和26年から始まった鉄腕アトムは、昭和34年に実写版ドラマ化。また昭和38年にTVアニメ化。初期のモデル設定の10万馬力・七つの威力は、ゆくゆく新しい威力を多数付け加え、百万馬力になった。「空をこえて ラララ星のかなた・・・心やさし ラララ科学の子 十万馬力だ 鉄腕アトム」「僕は無敵の鉄腕アトム、良い子のために戦うぞ・・・」
(鉄腕アトムの像) |
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「愛と死をみつめて」
歌:青山和子、作詞:大矢弘子、作曲:土田啓四郎。 昭和39年
「愛と死のテーマ」
歌:吉永小百合、作詞:佐伯孝夫、作曲:吉田正。 昭和39年
目の難病で21歳で夭折された兵庫県西脇市在住(当時高校生)だった大島みち子さんと、長野県出身の河野實さんとが共に大阪の病院入院時に知りあい、二人の文通・交友の記録を書籍化、この『愛と死をみつめて』はベストセラー大人気となりました。昭和34年にラジオドラマに、レコード、テレビドラマになり、続いて吉永小百合さんと浜田光夫さんの日活ゴールデンコンビで映画化され、この純愛は全国の人々の涙をさそった。
本のベストセラーに併せて青山和子さんが歌う「愛と死をみつめて」も大ヒット、「まこ・・ 甘えてばかりでごめんネ、みこ・・ はとっても倖わせなの・・・・」。映画の主題歌は吉永小百合さんが歌う「愛と死のテーマ」、「あなたのことマコって呼んでいい? 私ミコ マコとミコ ミコとマコ・・・」。
その後、平成18年に広末涼子さんと草g剛さんのコンビで再びテレビドラマ化された。 (ベストセラーだった『愛と死を見つめて』) |
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「白鷺(しらさぎ)の城」
歌:村田英雄、作詞:星野哲郎、作曲:市川昭介。 昭和40年
世界遺産の姫路城は、白漆喰塗りの城壁が照り、白い鷺が翼を広げた姿を彷彿させるとして、「白鷺の城」と呼ばれている。村田の浪曲風の演歌で、重厚な城構えと景観、歴史を歌い込んで、地元の誇りであり愛唱歌となっている。歌中に、漢詩「五畳城楼・・・」が吟詠される。「花の霞を 翼にだいて・・・はるか見晴らす 白鷺の城」。
(姫路城) |
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「別れた人と」
歌:デューク・エイセス、作詞:永 六輔、作曲:いずみたく。 昭和41年
神戸の夜景をバックに、別れた人と再びランデブー。港(中突堤かメリケン埠頭か)まで歩き、ポートタワーはライトアップ。久しぶりの逢瀬は、夜の六甲山(六甲オリエンタルホテルか六甲山ホテル)で寝ている(?)街を眺める(自分たちは起きている?)。結局以前と同じように涙ぐんで別れて来た二人。「別れた人と神戸で逢った・・・ルールルル ルールルー ポートタワーに灯がともる」
(六甲山から神戸市街の夜景) |
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「ゲゲゲの鬼太郎」
歌:熊倉一雄、作詞:水木しげる、作曲:いずみたく。 昭和43年
日本古来の妖怪をテーマにした漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者水木しげる氏は、大阪生まれで鳥取県境港市で育った。招集で従軍。戦後復員して美術学校を中退して神戸に転居。神戸市兵庫区水木通にてアパート「水木荘」を経営しながら紙芝居・貸本漫画作家として活動。その頃から呼び名は本名ではなく「水木さん」だったのでペンネームにしたそうです。昭和28年に西宮へ、昭和32年に上京。その後、昭和40年から「鬼太郎」シリーズがはじまる。TVアニメ化は昭和43年。「ゲッ、ゲッ、ゲゲゲのゲー 朝は寝床でグーグーグー・・・おばけにゃ学校も試験も何にも無い・・・」とは子供たちにとって理想郷。
(境港市の鬼太郎像) |
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「恋人もいないのに」
歌:シモンズ(田中ユミ、玉井タエ)、作詞:落合武司、作曲:西岡たかし。 昭和46年
女性デュオで、恋への決別(失恋)に訪れた海、「薔薇の花束抱いて、いそいそ出かける 想い出の海・・・」は、少女時代によく行った須磨・明石の海である。ちなみに、シモンズのデュオ名は、サイモンとガーファンクルのサイモン+ズ(2人複数)の直読みとのこと。
(須磨の海岸) |
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「そして、神戸」
歌:内山田洋とクールファイブ、作詞:千家和也、作曲:沢 圭介。 昭和47年
阪神・淡路大震災のあった95年暮れの第46回NHK紅白歌合戦において、被災地からの復興応援歌としてリクエストが集まり、「神戸、泣いてどうなるのか・・・」、「ひとつが終わり ひとつが生まれる・・・」と激励。被災地にとって、単なる男女の愛憎の歌ではなく、復興への決意の歌となりました。
(南京街) |
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「宇宙戦艦ヤマト」
歌:ささきいさお、作詞:阿久 悠、作曲:宮川泰。 昭和49年
1974年(昭和49)テレビアニメ化。異星人との宇宙戦争(侵略)で危機に直面した地球を守るために、恒星間航行用宇宙戦艦ヤマトの遠きイスカンダル星に向かう。ワープ航法の波動エンジン、主人公の古代進、森 雪、沖田艦長などなど、少年少女や大人も人気を集め、社会現象とまでなった。このオープニングテーマ歌はのど自慢大会の定番。
企画中心となった漫画家の松本零士氏は、明石市で4〜6歳の幼少の頃を過ごし、宇宙への思いを撫育された。5歳のとき姉に連れられ、明石の映画館で短編ミュージカルアニメを観に行った際に、あの手塚治虫氏(当時15歳)が同日、同時刻に同じ映画面を見ていたことが、後日談で判明。二人は意気投合。
「さらば地球よ・・・期待の人が俺たちならば・・・はるばるのぞむ、宇宙戦艦ヤマト」
(宇宙戦艦ヤマトのプラモデル箱) |
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「昔の名前で出ています」
歌:小林 旭、作詞:星野哲郎、作曲:叶 玄大。 昭和50年
愛しい人が立ち寄ってくれる可能性の高い京都、神戸、横浜へと流れた女の最後のとまり木はどこでしょう。「神戸じゃ“渚(なぎさ)”と名乗ったの・・・」は、夜の酒場で名乗る源氏名。
(神戸の酒場の広告マッチラベル) |
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「港、坂道、異人館」
歌:いしだあゆみ、作詞:喜多條忠、作曲:大野克夫。 昭和52年
別れた愛しい人を想い出しながら歩く神戸港が見えるテラス、青いガラス絵の異人館、港と結ぶ北野坂・・・。「帰らぬ人でも 待つように・・・今は風の中」。歌詞中に「外人墓地から 鐘が鳴る・・・」とあるが、横浜なら異人館と外人墓地は近いが、神戸では異人館街から裏山奥にある再度公園内外国人墓地の礼拝堂の鐘の音が聴こえるというのは、ちょっと無理な話。
(北野の異人館) |
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「銀河鉄道999」
歌:ゴダイゴ、作詞:奈良橋陽子・山川啓介、作曲:タケカワユキヒデ。 昭和54年
1977年(昭和52)〜1981年(昭和56)「少年キング」誌連載の宇宙ロマンコミック。宇宙に繋がる街、明石市にて幼少期を過ごした作者松本零士氏の思いが伝わる。これを「アンドロメダ編」とし、のち1996年(平成8)に「エターナル編」が作られた。
主人公の星野 鉄(作者の東京下宿時の生活を彷彿とさせる別のコミック『男おいどん』の主人公と同じキャラクタ)の、不死の機械の身体をタダで着けてもらえるアンドロメダ星に向かう。
宇宙を航行するSL(C62型)の「銀河鉄道999(スリーナイン)」に、母親のイメージすら窺わせる謎の美女メーテルととに日本の原風景のような懐かしい経験を経てたどり着く。
テレビアニメ、ラジオドラマ、テレビドラマ、舞台、ミュージカル、CM、ゲーム、小説など多岐にわたる。
「ザ・ギャラクシー・エクスプレス999・・・・ア・ジャニー・トゥ・ザ・スター」
(主人公の星野鉄とメーテルの銅像) |
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「ダンシング・オールナイト」
歌:もんた&ブラザーズ、作詞:水谷啓二、作曲:もんたよしのり。 昭和55年
ハスキーな声を張上げ、キャンドルが揺れる一夜の煌き、夜のムードを高める。「甘い時はずむ心・・・無邪気に踊ってみせる・・・ダンシング・オールナイト 瞳を閉じて」と、芦屋のボン、もんたよしのりが歌った舞台は神戸三宮のダンスホール「宝石」。
(三宮の歓楽街(東門筋)) |
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「神戸で死ねたら」
歌:西田佐知子。橋本淳作詞、三木たかし作曲。 昭和55年
自ら身を引いて別れを決意する神戸。「再びあなたと くちづけさえも・・・女になるでしょう」。メリケン波止場や外人墓地など、神戸の街や港は悲恋の格好の舞台か。
(メリケン波止場) |
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「ポートピア」
歌:ゴダイゴ。奈良橋陽子・伊藤アキラ・百田直裕作詞、タケカワユキ作曲。 ミッキー吉川編曲。昭和55年
「新しい“海の文化都市”の創造」をメインテーマに、神戸ポートアイランドの完成に併せ開催された「ポートピア(PORTOPIA)’81」のキャンペーン・ソング。多くのパビリオンや外国等の展示館・ブース、レジャー施設などで、1981年の3月20日から9月15日の180日間で来場者1610万人と大人気を博した。80年代の地方博覧会ブームの先駆けとなった。自動運転の新交通システム「ポートライナー」も稼働、無人故のびっくりの余り「お猿の電車」とも揶揄。「君が生きる未来・・・ぼくと暮らす未来 光と波の都市・・・Portpia,
the city of light and waves・・・」
(ポートピア81のポスター) |
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「ふるさと兵庫旅情」
歌:芹洋子。作詞:伊藤邦輔、作曲:クロ−ド・チアリ、編曲:橋本充。昭和56年
ポートピア博覧会に出展した「兵庫県館」のテーマソング。兵庫県の五国の風情・特産を歌う。淡路の鳴門の潮・五色の浜・水仙花、神戸の六甲山のあじさい・瀬戸の海、播磨の姫路城の櫓・千種川・県花のじぎく、播州路・石の佛、丹波のくり林・丹波道・立杭窯場、但馬の元湯道・城崎小橋・香住の磯・松葉のカニ が登場する。作曲したクロード・チアリさんは在留外国人として文化の違いの中、日本の故郷としての「兵庫」を音楽にしました。「・・・むれなす島を恋うごとし」「・・・青い目をしたエトランゼ」
(ひょうごの五国) |
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「タワー・サイド・メモリー」
歌・作詞・作曲:松任谷由美。 昭和56年
ポートピア博覧会に併せて1981年に発表された「昨晩お会いしましょう」のアルバムに掲載された。「霧雨に誘われてタワーサイドに・・・」とあるタワーは、もちろん「神戸ポートタワー」のこと。ポートピア博覧会の喧騒が去った静けさに併せて、別れた彼の思い出に身を苛むkobe
girl(神戸ガール)の切ない想い。「あの時さらってくれたらいいのに・・・」
(神戸ポートタワー) |
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「夢千代日記」
歌:吉永小百合、作詞:早坂 暁、作曲:吉田正。 昭和60年
「夢日記」
歌:大月みやこ、作詞:早坂 暁、作曲:大沢淨ニ。 平成8年
NHKのテレビドラマ「夢千代日記」の舞台にしたのは湯村温泉。原爆症で余命を限られた芸者、夢千代の日記を題材にしてドラマ化。「・・・私の命は もうわずか・・一日を命刻むように生きています・・・」。その後、続編ドラマ、新編ドラマと続き、次いで映画や演劇になって、一躍湯村温泉は「夢千代の里」として脚光を浴びてきた。その後平成6年になって大月みやこさんが歌う「夢日記」で再ブームに。「なにが欲しいと 聞かれたら・・・小さな愛が 似合います」。
ドラマで夢千代を演じた吉永小百合さんをモデルにして、温泉街の中心「荒湯」を見下ろす高台に「夢千代の像」が立つ。平成16年に温泉街の一角に資料館「夢千代館」もオープンした。
(湯村温泉の夢千代銅像) |