楽聖たちのモニュメントの街ウィーン(世界新聞大会に参加して)
 
ツーリズム関連のレポート・エッセイ集 20)
楽聖たちのモニュメントの街ウィーン(世界新聞大会に参加して)
 オーストリアのウィーンは、ハプスブルグ家をはじめとする宮廷文化の華やかさが残る伝統の街、また古来、作曲家や演奏家の音楽家たちやその演奏を楽しむ市民たちが集まってくる「音楽の都」です。また、多くの国の人々も集い、グルメを楽しみ、地酒を飲んで語り合うホイリゲ(伝統的居酒屋)。国際機関も多く立地する多国籍な街でもあり、世界で一番住みやすい街との評判もあります。
 リンクシュトラーセ(環状道路)の内側の旧市街には、ゴシック様式のシュテファン大聖堂、ハプスブルグ家のホフブルグ宮殿、マリア・テレジアで有名なシェーンブルン宮殿、ベルヴェデーレ宮殿、ウィーン大学、ブルグ劇場などの歴史的建造物が建ち並んで、ユネスコの世界遺産「ウィーン歴史地区」を形成しています。市の西部には「ウィーンの森」丘陵地帯、リヒテンシュタイン城、地底湖(ゼーグロッテ)、ハイリゲンクロイツ修道院などなどあって、ユネスコ生物圏保護区にも指定されており、ウィーンは歴史や自然豊かなところです。
 特筆すべきは、街中に音楽が溢れていることです。音楽を志したプロだけでなく、クラッシク・ファン誰もがあこがれる国立オペラ劇場、楽友協会ホール、フォルクスオパー、コンチェルトハウスなどで演じられるコンサートやオペラ。街中では高いテクニックを見せるストリートミュージシャンたちも。古今の楽聖たちのいにしえの居宅、お墓などのモニュメントがそこかしこに建っています。
 クラシック・ファンを自称して憚らない私は、世界新聞大会の神戸での次期開催を誘致招請するために、ウィーンを訪れました。わずかの時間しか歩き回れなかったのですが、それでも楽聖たちのモニュメントに多く触れることができました。次の機会には、もっとゆっくりとウィーンを満喫したいものでした。(1994年当時)
 では、その一部をご紹介しましょう。  
楽友協会コンサートホール(世界新聞大会の会場)。毎年元日にウィーン・ニューイヤー・コンサートがある 言わずと知られた、世界一有名なウィーンのオペラ座 世界の楽聖たちが目指したウィーンのコンツェルトハウス シューベルトが「菩提樹」を作曲したと伝わるシューベルト・ハウス
(ウィーンの森)
ワルツ王のヨハン・シュトラウス2世像(市立公園) シューベルト像(市立公園) ベートーベン像(市内) モーツァルト像(ブルクガルデン、王宮公園)
多くの楽聖たちが眠る中央墓地の入口 ベートーベンのお墓(中央墓地) シューベルトのお墓(中央墓地) ブラームスのお墓(中央墓地)
ヨハン・シュトラウス2世のお墓
(中央墓地)
モーツァルト記念碑。共同墓地に埋葬されたので、個人墓は不明
(中央墓地)
フーゴ・ヴォルフのお墓
(中央墓地) 
モーツァルトのお墓だが、共同墓地に埋葬されたためここには眠っていない(聖マルクス墓地) 
●世界新聞大会に参加して
 世界新聞大会の1998年神戸開催の誘致のため、国際新聞発行者協会(FIEJ)が主催する第47回世界新聞大会(World Newspaper Congress)1994年に参加しました。社創立100周年を迎える神戸新聞社、日本新聞協会、兵庫県等の熱意が認められて、FIEJ理事会、総会で開催が決定されました。関係者への御礼と、大会参加者への兵庫県・神戸市の紹介と来日参加を要請。
 なお、その後1998年5月、国際新聞発行者協会(FIEJ)総会・世界大会は神戸にて無事開催され、その誘致が決まった翌年の1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災からの復興を世界に発信することができました。
【第47回国際新聞発行者協会(FIEJ)総会・世界新聞大会(ウィーン)の日程】
  1.期間:1994年5月29日(日)〜6月1日(水)
  2.大会会場:インターコンティネンタルホテル(ウィーン)
  3.大会日程
    5月29日(日)  参加者登録、歓迎カクテルパーティー(ウィーン美術史博物館)
    5月30日(月)  開会式(楽友協会コンサートホール)
                  歓迎挨拶(オーストリア新聞発行者協会会長、FIEJ会長、オーストリア共和国首相)
               1994年度「FIEJ自由のための金ペン賞」授賞式
               ウィーン少年合唱団の合唱
               昼食会(市立公園クーアサロン)
               第1セッション「マーケット」
               ワイン・パーティ(17世紀以来の郷土料理レストラン)
    5月31日(火)  第2セッション「顧客-T」
               第3セッション「顧客-U」
               エディター・オブ・ザ・イヤー及びマネージャー・オブ・ザ・イヤー授賞式
               夕刻、自由時間(少し、市内散策ができた)
    6月 1日(水)  第4セッション「新たな収入の途」
               FIEJ年次総会(98年神戸大会の決定)
               昼食会
               第5セッション「電子新聞の未来」
               歓迎夕食会および舞踏会(ウィーン市庁舎)
国際新聞発行者協会(FIEJ)の年次総会、1998年の神戸大会が決定 FIEJ会長のプレスコット・ロー氏たちに地元神戸の熱意を伝える 大会を盛り上げる「ウィーン少年合唱団」 有名な市庁舎での政府主催の歓迎夕食会と舞踏会、ウィンナーワルツの夕べ

※クリックして下さい。
「ツーリズム関連のレポート・エッセイ集」メニュー へ戻ります。

※クリックして下さい。
「神戸・兵庫の郷土史Web研究館/郷土史探訪ツーリズム研究所」のトップ・メニューへ戻ります。

当研究館のホームページ内で提供しているテキスト、資史料、写真、グラフィックス、データ等の無断使用を禁じます。