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ピーター・ラビットの郷を訪ねて(英国)
(ツーリズム関連のレポート・エッセイ集 25) |
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ピーターラビットの郷を訪ねて(英国) |

ピーター・ラビット*
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生みの親、ベアトリクス・ポターさん
ピーターラビットは、イギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターさんが100年以上昔のイギリス北西部の湖水地方の動物たち特に野兎を絵本や児童文学の主人公として登場させ、せかいじゅうで親しまれ、人気を博したキャラクタです。
ロンドンに生まれたベアトリクス・ポターさん一家は、避暑地として風光明媚な湖水地方ウィンダミア湖畔の小さなお城(レイ城)を借りて住んでいました(1882年~)が、湖水地方の美しい自然に見せられたポターさんは、自然の保護を目指す運動(後に「ナショナル・トラスト運動)に共感、賛同して参加して行きました。 |
湖水地方ウィンダミア湖周辺地図* |
その頃から、お城の周りには自然豊かな湖水地方で出会うおおくの動物たち、ペットとして飼っていた兎がいました。初めは、クリスマス・ニューイヤー・カードや詩集本の挿絵にペットの兎をデザインしていました。ピーターと名付けた兎が登場するのは、ピーター兎のお話や絵手紙を親しい家族の子供たちに送っていたこともあります。
そして『ピーターラビットのおはなし』として自費出版(1901年)、すぐに評判となって多くの言語に翻訳され出版されて、全世界に広まって行きました。 |

湖水地方のガイドブック* |
その後、婚約者の早世で失意のポターさんは、湖水地方エスウェイト湖畔のニア・ソーリー村の丘の上にあるヒル・トップ農場を購入して半生、晩年を過ごしました。
そこでポターさんは『ピーターラビットのおはなし』に続いて、ベンジャミンバニー、ティギーおばさん、ジンジャーねことピクルズいぬ、フロプシーのこどもたち、キツネどん、こねこのトム、こぶたのピグソン・ブランドなど動物たちを登場させ執筆、多くの物語を世界中に届けました。
ポターさんの死後(1943年)、生前愛した湖水地方の度地や農場や建物の多くをナショナル・トラストに寄贈、現在の私たちに乱開発を避けてイギリス北西部湖水地方の豊かな自然を残してくれました。現在は国立公園として保護されています。 |
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湖水地方、ウィンダミア湖周辺には、キャラクタのピーターラビットの世界が覗ける「ビアトリクス・ポターの世界」展示館(THE
WORLD OF BEATRIX POTTER ATTRACTION)があり、ウィンダミア湖の西岸丘の上のニア・ソーリー村にはポターさんが住んでいた農場の建物「ヒル・トップ(HILL
TOP)も保存され、ホークスヘッド村には「ビアトリクス・ポター ギャラリー」が公開されています。 |

マンチェスター駅から特急電車で湖水地方を目指す。
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ピーターラビットの郷を訪ねて
日本から空路ドバイを経由してイギリスのマンチェスター空港に降り立った。空港に隣接する鉄道のマンチェスター駅から特急電車で湖水地方に向かう。このとき鉄道は軌道敷工事のため途中をバスを乗り継いで、湖水地方の街ウィンダミア行きのローカル線特急が待つオクセンホルム駅(湖水地方への玄関口)で再び鉄道に乗り換えた。
鉄路、バス路ともイギリス北西部の田園地域を走り、目指す湖水地方の自然、浸水空間、古式あふれる街並み、動物たちとの出会いが近いことをうかがわせる車窓の景色に見とれていた。
その時、左前方の軌道土手脇に「野兎」を発見。さっそくのピーターラビットくんのお出迎えかと、あわててその姿をカメラに収めるべくシャッターを押すが、タイミング悪く土手の木立の陰に隠れてしまった。でも、さい先の良い出会いに、ますます湖水地方、ピーターラビットの世界へと夢と期待が広がっていく。
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ピーターラビットくん?
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電車はようやく古都ウィンダミアの駅に到着。街外れのこじんまりした駅だ。ウィンダミアの街は、その南地域のボウネスも含めて湖東岸に広がっている。湖畔の街は、保護された国立公園の自然に囲まれ、石造りの古風なかわいい家が並ぶ、「これぞまさしく湖水地方の街」なのです。
街の丘の上のホテルから眼下にウィンダミア湖(南北18Kmと細長い)とフェリー港が広がっている。 |

ローカル線乗り換えのオクセンホルム駅
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湖水地方には牧場も多く、羊たちも
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本当にこじんまりしたウィンダミアの駅
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このウィンダミアの魅力は自然だけではなく、多岐にわたり、ウィンダミア湖、湖畔の遊歩道フットパス、レイク・クルーズ、ビジターセンター、ベアトリクスポター博物館(展示館)、ヒル・トップ、絵のように美しいホークスヘッド村、エスウェイト湖、ポターギャラリー、詩人ワーズワーム・ミュージアム、レークス水族館、自動車博物館、レイクランド・ショッピングセンター、漫画のようなロコモーティブ(蒸気機関車)など、筆舌に尽くことは膨大な解説を必要とします。
まずは、第一の目的だった「ピーターラビット」に逢いに行きましょう。 (2013年、2018年) |
ウィンダミアの石造りの家群 |
ウィンダミアの石造りの家群 |
ウィンダミアの石造りの家群 |
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ウィンダミアの繁華街 |

ウィンダミア・バウネスの丘の上のホテル
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バウネスの港、フェリー乗り場が眼下に
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ベアトリクス・ポターの世界博物館(展示館)のパンフレット* |

ベアトリクス・ポターの世界博物館(展示館)の入口
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ベアトリクス・ポターの世界博物館(展示館)の看板 |

ベアトリクス・ポターさんとその仲間たち |
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ベアトリクス・ポターさんとその仲間たち
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ピーターラビットのお出迎え
(展示場エントランス) |

ピーターラビットと仲間たち |
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ピーターラビットたちの展示
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ピーターラビットたちの展示*
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ピーターラビットたちの展示(有名な“かつあげ”シーンではありません。服のボタンを止めてやっているのです)
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ピーターラビット・ガーデン
(展示館裏庭)* |

土産物・ギフトショップ(館内)* |

ティー・ルームやエントランスホールで寛ぐ来館者たち
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バウネスの街中の土産物・ギフトショップ
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ウィンダミア湖のフェリー乗り場(ピア)
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レイク・クルーズで最南端対岸へ
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レークサイド~ヘイバスワイト間を走るロコモーティブ(蒸気機関車)
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ニア・ソーリー村のヒル・トップの農場の建物
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ヒル・トップ農場のジオラマ模型
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ピーターラビットのグリーティング・カード*
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※「*」印の写真は、現地のパンフレット「LAKES」等から引用しました。 |
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