コミュニティメディア「FMわぃわぃ」(FMYY)と、たかとりコミュニティセンター(TCC)
●番組の放送記録・概要です。下の「LINK」ボタンまたは写真をクリックして下さい。

番組「ゆうかりに乾杯!」の放送記録

 現在、パーソナリティを務める第4土曜日の午後4:00〜5:00の1時間番組 「ゆうかりに乾杯」の放送記録(音源と概要)です。「LINK」ボタンをクリックして下さい。
●放送記録の「音源ファイル」と「放送概要PDFファイル」
※現在、番組は終了いたしました!

番組「アフタヌーンねね」の放送概要


 同じくパーソナリティを務める毎週木曜日の午後4:00〜5:00、及び毎週土曜日の午後3:00〜4:00再放送の1時間番組 「アフタヌーンねね」の放送記録(概要)です。
「LINK」ボタンをクリックして下さい。
※現在、番組は終了いたしました!
●多文化共生社会を実現するコミュニティメディア「FMわぃわぃ」
●緊急報告! 「新生FMわいわいの船出」
 2015年11月の臨時総会における決議を経て、2016年3月末日をもって、「FMわいわい」は放送免許を返却し、電波での放送を終了しました。「わいわい」は役員体制の変更も含めて運自立型へ営形態を刷新し、まさにゼロからの再スタートを試みました。電波放送からインターネット放送への転換を4月から6月のトライアル期間を経て、2016年7月16日(土)から、番組放送を再始動させました。
 これは放送事業を諦めたくないというボランティアの力が結集されたこと、「わいわい」を続けるべきかと「たかとりコミュニティセンター」の各団体が手を差し伸べられ、
そして団体維持のため放送にかかる費用負担があっても「わいわい」で放送することの意義を感じた番組制作者たちの存在があったからです。
 「わいわい」は、存続していくことを目的に省力化し、これをきっかけに一大転換期に入りました。「小さな声えあっても、むしろ小さな声であるからこそ、その人の声を聞き、そこから話し合う」という、シンプルかつ困難な目標を持ったインターネットメディアとして、試行錯誤していく日々をスタートさせました。
(2016年7月)
※毎週土曜日が定期放送日、他の日は再放送やBGMが流れています。

1.「FMわいわい」への歩み
 1995年1月17日の阪神・淡路大震災では、神戸の長田地区、特に下町と呼ばれていた地域は大きな被害を受け、多くの人々が避難生活を余儀なくさせられていました。
 この地域はアジアを中心とした28ヶ国の外国籍の人たちもいました。言葉が通じにくいことによって避難生活上のことや復旧状況など欲しい情報が入らず、とても不自由で心細い思いでした。
 当時、災害対策本部で国際関係と広報関係に携わっていた私は、情報エアポケットに入っている外国人の方々への緊急外国語放送の必要性をテレビ・ラジオの各放送局に伝え、せめて英語番組をとお願いしましたが、通常の放送さえぎりぎりの時に態勢準備不足で無理とのこと。そんな中で、キッスFM神戸が手掛けていただいただけでした。しかし避難所などの外国人の方にとっては、もっとミニコミ的な情報がより要求されていました。
 (右写真:1995.1.17阪神淡路大震災でキリスト像を残して焼け落ちる教会)
 ちょうどその様な時、震災後2週間の1月末にJR新長田駅近くの韓国学園の一室から韓国・朝鮮語、日本語によるミニFM局「FMヨボセヨ」がスタート、大阪の「FMサラン」の協力を得て放送を続け、その後、被災ベトナム人救援連絡会議がカトリック鷹取教会ボランティア救援基地内に前述2局の協力でミニFM局「FMユーメン」を4月に立ち上げました。この時、「FMユーメン」は、ベトナム語、など5つの言語で放送をしていました。
                  (写真右:教会周辺一帯が焼け野原となった。)
 7月、「FMヨボセヨ」と「FMユーメン」が合体し、「FMわいわい」が誕生しました。12月に株式会社化し、翌1996年1月、「FMわいわい」認可、コミュニティFM局|エフエムわいわい」が開局しました。
 現在、「FMわいわい」は、多文化・多民族共生のまちづくりを目指し、地元(長田)の地域情報や、在日外国人との交流・共生をテーマに番組を放送。ここの特徴として、放送業務の大半を外国人コミュニティも加わったボランティアが運営していることです。何と、日本語、韓国・朝鮮語、中国語、ポルトガル語、タガログ語、ベトナム語、タイ語、スペイン語、英語、アイヌ語の10言語で生活や地域、行政情報などを地域の人に届けているのです。
2.{FMわいわい」の一大方針転換(インターネット放送化へ)
 2015年度の終了とともに、コミュニティFM局「FMわいわい」は3つの大きな舵取りを行いました。
(1)2014年度より予定していた通り、他の関連団体からの人材・財政面の支援から独立した形での運営に移行した。
(2)放送免許の返上と電波放送の停止。(コミュニティFM局運営上の課題の表面化)
(3)役員の交代と若返り推進。
 2016年度は限られた事務局機能で、しかしながら法人として継続する決定を受け、新生「コミュニティメディア・FMわいわい」を構築してきました。2015年12月から行われた有志の「作業部会」を中心に知恵を出し合い、それに基づいて2016年4月からいろいろな方々の支援を受けながらボランティアのスタッフがリードして行っています。
《多文化共生のまちづくりを推進するTCC(たかとりコミュニティ・センター)でのコミュニティメディア事業》

@発信・・・ストリーミング放送実施、サイマルラジオ配信でのストリーミング放送、Webサイトコンテンツの制作
A場づくり・・・コミュニティサロンとしての場づくり、発信や表現の土台としての場
(2016年4月)
 FMわぃわぃ from KOBE Nagata

3.番組パーソナリティをつとめる
 今わたしは、このFMわぃわぃの番組「ゆうかりに乾杯!」「アフタヌーンねね」のパーソナリティとして、また、他の番組などにもゲスト出演して、地域のコミュティ活性化や多文化共生にお役にたてるようつとめています。
※ 「ゆうかりに乾杯!」は、コミュニティメディア「FMわぃわぃ」(インターネット放送)から、第4土曜日の16:00〜17:00生放送です。
※ 「アフタヌーンねね」は、現在、新体制での再スタート準備中です。

4.コミュニティFMの使命と世界の潮流
 世界では今、電波を多くの人に解放すべきだという運動が盛んになっています。欧州議会では、加盟するすべての国に対してコミュニティメディアを制度化すべしとする決議がなされました。その決議文には、社会が多様化していく中では異文化間の対話が持続可能な杜会づくりには欠かせないもので、そのために「声なき声」に耳を傾け、その人たちの声をしっかり社会に反映させていくことをコミュニティメディアは可能にする、と明記されています。そして、コミュニティメディア持続可能にしていくために財政的支援を国家や地方レベル、あるいはその他の財源によって行うべきであるとも記しているのです。

   時代の流れとして、ちょうど、世界ではコミュニティラジオは「地域の要望に応え、社会の変化を促すことにより、地域の発展に貢獣する非営利型放送局。地域住民のメディア参加を促し、社会の民主化に貢献することをめざす放送局」(AMARC)と定義され、「コミュニティの中にあってコミュニティ自身がコミュニティのために運営するもの」(ユネスコ)とされました。
※コミュニティメディア(コミュニティラジオ)とは、@権力から独立、A草の根の活動、B声なき声を社会に伝える、Cコミュニティの課題を解決しコミュニティを豊かにする、D商業的な利益ではなくコミュニティの利益を求める(非営利である)
※ コミュニティ・メディアに関する欧州議会決議(2008年9月25日)
 欧州議会は2008年9月、「コミュニティメディア」に関する決議を採択し、その社会的な重要性を認め、コミュニティメディアの支援制度のない加盟国への制度確立の必要性を強調した。その決議の中で欧州議会はコミュニティメディアを次のように定義しています。
1.コミュニティ・メディアは文化的および言語的多様性、杜会的受容性、そして地域的アイデンティティを強化するための有効な手段であり、それゆえにセクター自体が多様性に冨んでいる。
2.コミュニティ・メディアは特定の集団のアイデンティティ強化に役立ち、同時にそれらの集団のメンバーが、社会の他の集団とつながることを可能とする。故に社会の寛容と多様性を促進し、異文化間対話に貢献する。
3.難民、移民やその他の民族的及ぴ宗教的少数者など、排除により脅かされるコミュニティに関してマスメディアが植え付ける誤った考えを正し、否定的なステレオタイブの解消に努め、一般市民への理解を促すことにより、コミュニティ・メディアは異文化間対話を促進する。また移民の統合を促すために、また社会的弱者にとって重要な議論に弱者自身が関わり、積極的な参加者となることを可能にするために、有益な手段の一つがコミュニティ・メディアである。
4.芸術家や創造性豊かな起業家に、新たなアイデアや概念を試すことのできる開かれた場を提供することにより、コミュニティ・メディアは地域の創造性を促す触媒として機能する。
5.コミュニティ・メディアは、コミュニティの中心に横たわる課題について、異なる視点を加えることにより、メディアの多様性を強化することに役立つ。
5.従来のメディアが不利益を被らないよう配慮しつつ、コミュニティ・メディアを商業メディア、公共メディアと並ぶ一つの明確な集団として法的に認知するべきである。

  さらに、そのコミュニティメディアを持続可能にしていくために財政的支援を国家や地方レペル、あるいはその他の財源によって行うべきであると記されています。
 欧州議会による決議文には、社会が多様化していく中では異文化間の対話が持続可能な社会づくりには欠かせないもので、そのために「声なき声」に耳を傾け、その人たちの声をしっかり社会に反映させていくことをコミュニティメディアは可能にする、と明記されています。まさにFMわぃわぃがに続けてきた活勣そのものなのです。
 そして現在、日本におけるコミュニティメディア活動はーつの大きな節目を迎えつつあり、現在の政権もパブリック・アクセスの重要性を認め、これまでの公共放送、商業放送の放送二元体制から、非営利放送を加えて三元体制の検討にも言及しています。
●たかとりコミュニティセンター(TCC)〜多文化共生のまちづくり〜
1.「たかとり救援基地」から「たかとりコミュニティセンター」へ
 たかとリコミュニティセンターは、1995年の阪神・淡路大震災の際にボランティア活動の拠点となったカトリックたかとリ教会敷地内の「たかとリ救援基地」がその前身で、外国籍の住民が全体の10%を占める地域にあります。震災から時間が経過するにつれて、非日常の救援活動の拠点としての役割は、日常的な多文化共生のまちづくりに取り組む団体の拠点へと移り変わり、2000年に法人格を取得して現在の名称となりました。
 この地域で、言葉、文化、民族、国籍などが違っていても、同じ住民として一緒に新しいまちをつくることをめざし、9つの団体がネットワークを組んでセンターを構成しています。
 それぞれの団体が、多言語での情報提供、教育、ITサポート、高齢者・障害者の自立支援、外国人コミュニティ活動(当事者たちの自助組織として)などの独自の活動を行っています。同時に、団体同士が知恵と人材を提供し合い、共同してひとつのブロジェクトを実施する例も数多くあります。
 NPO/NGOが自立した活動を展開しながら、ひとつのネットワーク組織として柔軟に機能しているたかとリコミュニティセンターのあリ方は、それぞれの特長をいかした活勤をよリ発展させる形態として、活勤に携わってきたメンバーたちによって作り出されたものです。(たかとりコミュニティセンターのパンフレットより)
特定非営利活勤法人 たかとリコミュニティセンター
〒653-0052神戸市長田区海運町3-3-8  TEL/FAX:078-736-3065  E-Mail:office@tcc117.jp
2.各団体の活勤内容紹介(たかとりコミュニティセンター作成:)
●コミュニティ放送局FMわいわい
 震災の直後から、地域に暮らす外国人住民に必要な震災情報、生活情報などを多言語で発信し続けてきたFMわぃわぃは「多文化共生と人間らしいまちづくり」のメッセージを10の言語で発信しています。また、地上波だけではなくインターネットでの放送や、いつでも番組を聴くことができるようライブラリー化も行っています。さらに放送するだけの場所ではなく「まち」の人々が集い、生の情報交換と新たな知恵を創造するサロンにもなっています。
●(特活)多言語センターFACIL
 地域住民である外国人が必要とする情報の翻訳、生活現場で必要な通訳者の派遺など、地域の多言語環境を促進し、また外国人を含む地域の住民や行政機関、医療機関、地域の企業などからの多言語・多文化な二−ズに様々な形でお応えしています。専門分野でありながら「ボランティア」の領域であった活動をNPOのコミュニティビジネスとして28言語で展開しています。
ワールドキッズコミュニティ
 滞曰が長期化している外国にルーツをもつ子どもたちを取り巻く環境改善のため、誰もが自分のアイデンティティに自信をもてるような青少年育成活動と、親の住民意識の向上を目指し、外国人コミュニティの自立支援活動を展開しています。さらに多文化な子どもたちによる表現活動“Re:C`にもとりくんでいます。
●AMARC日本協議会
 世界117の国・地域で活動する5、000以上のコミュニティラジオ局が連帯し、国際的な協力のもとに、コミュニティと市民参加型ラジオの発展に寄与する活動をしているのが、国際NGO「世界コミュニティラジオ放送連盟(英語名:World Association of Community Radio Broadcasters、略称:AMARC)」です。AMARC日本協議会はその日本事務局で、コミュニティが所有・運営し、そこに暮らす人々が参加する非宮利型のラジオ局のネットワークを通じて、貧困や差別の解消、少数者の表現の自由などに取り組んでいます。
●(特活)リーフグリーン
 高齢者も障がいを持っていても、住み慣れた地域で助け合ってくらし続けられるように、介護保険制度・障害者自立支援制度はもとより、対象から外れた方のお手伝い(ホームヘルブ、移動支援、子育て支援)をしています。また、出会いの場としてのふれあいサロン“ゆい"やミニデイサービスを実施し、お互いが生き生きと安心して暮らせる地域社会を目指しています。
●NGOベトナムin KOBE
 ベトナム人自身の手で、住みやすいまちづくり、共生社会の実現に向けて、さまざまな活動を行っています。
 ベトナム語による生活相談、高齢者の健康相談、子どもの母語教室、伝統行事の実施など、ペトナム人を対象とした多種多様な活勤を展開しています。さらに、ベトナム料理教室、ベトナム文化理解講座を通して、ベトナム人と日本人との相互交流も積極的に行っています。
●アジア女性自立フロジェクト
 フィリビンやタイなどから日本に出稼ぎに来た女性たちの帰国後の支援を目的に、1994年に設立しました。アジアの女性たちや小規模生産者が作った製品をフェアトレードの形で日本に紹介したり、震災以降は、神戸周辺に住む外国人女性からの相談にも対応しています。国や性別、出身などの違いによる不平等を生み出す構造を変え、一人ひとりが持つ能力を活かし、協力しながら生活できる社会創りを実現していきたいと思っています。
●ひょうごんテック
 NPO活動・市民活勧の現場ではICT(情報通信技術)はなくてはならないものです。ICTに伴う様々な問題を解決し、効果的に活用できるようIT支援の団体や人のネットワークづくりを目指しています。
●野田北ふるさとネット
 野田北ふるさとネットは、野田北部地域を愛する組繊・団体・個人のネットワークです。震災復興まちづくりの経験を生かし、日常の地域課題解決に協働し、積極的に取り組んでいます。また、それら活勧のブロセスで学んだ事例を、内外に発信しています。
※野田北部・たかとり震災資料室
2016年7月から、教会から東へ約50mの「野田北部自治会館」に移転いたしました。
 連絡電話番号:078-735-9388
 団体のお客様はご予約ください。また、案内や説明を希望される方には地域コンダクターが同行します。上記電話番号まで連絡をお願いします。
(2016年7月)
当研究館のホームページ内で提供しているテキスト、資史料、写真、グラフィックス、データ等の無断使用を禁じます。

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