公開された阪神淡路大震災のオーラルヒストリー(口述記録)
(郷土史の談話 50)
公開された阪神淡路大震災のオーラルヒストリー(口述記録)
阪神淡路大震災の被災状況の展示
(人と防災未来センター)
1995年1月17日五膳時46分、私たちが経験したことのない震度7の激震が阪神淡路地域を襲いました。都市直下型大地震でした。僅か10数秒の大地の揺れは、住み慣れた街を一瞬にして破壊し、6400余人の尊いいのちを奪い、都市基盤を破壊させ、近代都市をガレキの山に埋もれさせました。
阪神淡路大震災記念 人と防災未来センター(公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構)は、阪神淡路大震災の経験や教訓を後世に継承し、災害により被害の軽減に貢献するために設置されました。
「阪神淡路大震災オーラルヒストリー(口述記録)」は、そのセンター(研究機構)の前身であった阪神淡路大震災記念協会の時、震災から3年後の1998年(平成10)から、震災の体験者や行政の当事者広範にインタビューを行い
ました。多くの犠牲者を出した震災において、実際何があったのか、その中からどのように立ち直ろうとしたか、震災の復興のプロセスの実相をご当人たちの実際の応答による記録として残し、後世に伝えようとしたものです。
それだけに、当初は聴取内容については30年間原則非公開を前提として本音で語っていただいたもので、オーラルヒストリー(口述記録)として整理保存してきたものでした。しかるに、2011年3月11日に起きた東日本大震災の激甚被災に直面し、阪神淡路大震災の発災時・復興時に得た教訓・経験の貴重性・重要性に鑑みて、また行政や市民の防災意識向上もあって、これらオーラルヒストリーを行政の発災・復興対策や市民の防災対策の立案に役立てていただくべきである、との決定により、インタビューさせていただいた方々のご同意をいただいて、次の大災害が起る前にと、早く公開することができたものです。(ご同意いただけなかった場合は、30年間非公開のままとしております。)
●公開された阪神淡路大震災の経験の集積と伝承「オーラルヒストリー」
1
.五百旗頭真先生(当時、神戸大学教授。当研究機構理事長。元、東日本大震災復興委員会委員長)チームは、1998年から2009年にかけて、@行政関係者に対する震災当日の事象と対応状況、A阪神淡路大震災後の行政における危機管理体制の構築、がテーマ。
口述者
当時(震災・聴取時)の肩書
聴取日
口述者
当時(震災・聴取時)の肩書
聴取日
貝原 俊民
兵庫県知事
2001.5.10
上川 庄二郎
神戸市消防局長
1999.12.6
笹山 幸俊
神戸市長
2002.2.5
野口 一行
兵庫県知事公室消防課副課長
1998.6.22
後藤 太郎
芦屋市助役
2003.8.7
北村 花江
芦屋市長
2003.9.19
谷川 三郎
芦屋市建設部長
2006.10.27
村上 祐三
山口 晋
芦屋市立精道中学校長
芦屋市立宮川小学校長
2006.12.8
馬場 順三
西宮市長
2002.10.3
山田 知
西宮市教育長、市長
2005.8.25
松島 悠佐
陸上自衛隊中部方面総監
2004.10.6
芦尾 長司
兵庫県副知事
2000.8.30
小久保 正雄
北淡町長
2002.8.7
黒川 雄三
陸上自衛隊中部方面第三六普通科連隊長
2005.9.17
古川 貞二郎
内閣官房副長官
2008.12.26
柴田 高博
兵庫県都市住宅部長、内閣府政策統括官
2010.1.25
野村 勝
神戸市消防局員
2007.4.13
山下 彰啓
神戸市企画調整局長、助役
1999.11.18
2
.林春男先生(当時、京都大学教授。当研究機構副理事長)チームは、河田惠昭先生(当時、関西大学教授。人と防災未来センター長)たちと共に、1998年から2006年にかけて、@生活回復過程(震災復興従事者・中央区)、A生活回復過程(長田区・西宮市・住宅再建プロセス・マスコミ体験事例・復興まちづくり)、B被災者の経験収集と伝承(中山間地首長の災害対応)、のテーマのうち、@については公開。
口述者
当時(震災・聴取時)の肩書
聴取日
口述者
当時(震災・聴取時)の肩書
聴取日
笹山 幸俊
神戸市長
2002.5.24
小泉 美喜子
『月刊神戸っ子』代表取締役、主筆
1998.12.10
石原 信雄
内閣官房副長官
2003.4.8
馬場 順三
西宮市長
2007.3.29
村山 富市
内閣総理大臣
2003.2.19
貝原 俊民
兵庫県知事
2001.11.15
野中 光男
陸上自衛隊中部方面総監部幕僚副長(防衛)
2005.8.31
小里 貞利
地震対策担当大臣
2002.8.21
宮田 良雄
尼崎市長
2006.12.9
松下 勉
伊丹市長
2007.1.25
加藤 隆久
生田神社宮司
1998.10.6
遠藤 勝裕
日本銀行神戸支店長
1999.3.3
道満 雅彦
オリバーソース椛纒\取締役社長
1999.9.2
小川 守正
甲南学園理事長
1999.11.8
太田 敏郎
潟mーリツ 代表取締役会長
1999.6.23
岡田 進裕
明石市長
2006.12.9
河村 宗治郎
兵庫県被災者連絡会会長
2000.8.29
下河辺 淳
阪神淡路復興委員会委員長・鞄結條C上研究所理事長
2000.5.11
林 同春
神戸中華総商会会長
1999.1.25
佐々木 晶二
内閣官房都市再生本部事務局企画官
2003.2.19
村井 雅清
被災地NGO恊働センター代表
2002.3.29
中内 力
叶_戸ポートピアホテル 代表取締役社長
1999.12.13
牧 冬彦
神戸商工会議所会頭
2001.6.14
金芳 外城雄
神戸市生活再建本部長
2005.10.3
五十嵐 広三
内閣官房長官
2003.6.3
小愽 雅章
兵庫エフエムラジオ放送椛纒\取締役社長
2002.7.24
後藤田 正晴
副総理・法務大臣・阪神淡路復興委員会特別顧問
2003.4.1
瀬尾 攝
兵庫県医師会長
2000.12.22
神戸市生活再建本部の若手係長8名
下田祥平、乾 勇二、清久哲生、馳川潤哉、野々下恵介、秋定 敦、篠原秀明、内藤憲史
2000.2.29
瀬尾 征男
東京海上火災保険叶_戸支店長
2005.2.8
古川 貞二郎
内閣官房副長官
2003.5.1
杉山 知子
特定非営利活動法人「C.A.P.](芸術と計画会議)代表
2001.12.13
竹部 元造
桜井 誠一
神戸市震災復興本部総括局参事
神戸市広報課長・入居促進センター生活再建本部次長
1998.11.2
富田 勇一
日本毛織叶_戸支店長・代表取締役社長
2000.7.6
塩見 薫
NHK神戸放送局長
1998.9.4
小里大臣特命室課長補佐の6名
角地徳久、鳥飼哲夫、向山輝人、金井昭典、尾本和彦、大野 淳
2006.1.5
飯塚 卓
阪神電鉄鞄S道本部長
2000.1.24
3
.室崎益輝先生(当時、神戸大学教授。人と防災未来センター上級研究員)チームは、@震災犠牲者(遺族)聴き取りがテーマ。
聴取件数
公開の状況
聴取年度
361人
うち、115人について犠牲者のご遺族の同意をいただき公開
1998〜2008
4
.阪神淡路大震災15周年記念日(2010年1月17日)の座談会
記念式典に来神された国県要人たちの座談会の内容を公開。
座談会出席者
当時(座談会)の肩書
実施日
村山 富市
元、内閣総理大臣
2010.1.17
野中 廣務
元、自治大臣・国家公安委員長、復興対策担当大臣
小里 貞利
元、地震対策担当大臣
石原 信雄
元、内閣官房副長官
滝 実
元、消防庁長官
貝原 俊民
元、兵庫県知事
五百旗頭 真
(司会) (財)ひょうご震災記念21世紀研究機構副理事長
オーラルヒストリーの公開は、人と防災未来センターの
資料室(西館5階)において、
1
と
2
と
4
については文書記録として行われています。貸し出しはできませんが、コピーは可能です。また、
3
については、資料室設置の情報端末(パソコン)で閲覧できます。
※人と防災未来センター資料室
電話078-262-5058
(2014年1月、7月)
人と防災未来センター資料室
人と防災未来センター
※下の写真をクリックして下さい。リンクします。
(4)阪神淡路大震災も忘れてならない郷土の歴史
(30)
阪神淡路大震災
の記憶を未来につなぐ
災害遺産・震災メモリアル
(41)阪神淡路大震災への教訓にならなかった明治・大正期の神戸群発地震と明石海峡東部地震
(18)ひょうごに災害を及ぼした主な地震一覧
(pdf)
(8)夢灯す、光の彫刻
「神戸ルミナリエ」
編集担当図書紹介
『災害対策全書』
※全国で好評、品切れ近づく。
中国語翻訳の出版。
増補版が進行中
FMわいわい番組「ゆうかりに乾杯!」放送記録
(70) 東日本大震災の被災地を再訪して
(2013年9月放送)(pdf)
(23)ロンドン大火からの復興を記念する「ザ・モニュメント」(英国)
FMわいわい番組「ゆうかりに乾杯!」放送記録
(88) 福島の原発事故被災地を訪問
(2014年11月放送)(pdf)
共著紹介
『阪神・淡路大震災から
20年 私のたたかい』
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